ロックを愛するどうぶつの整形外科医の日記

二次診療施設で働く獣医師が思うことを綴る

結果は変えられない・・・けど の話

こんにちは。記事を書くのが久しぶりすぎて、忘れそうでしたが、忘れていません。ちょっと遠くに仕事で行ってたこともあり、ご無沙汰しておりました。

もう夏は終わりますかね。今年の夏はいかがでしたか。

今回は、僕が思うこと その1、という感じで進めたいと思います。獣医学とは関係ないです 笑。

結果は変えられない、とはどういう意味でしょうか。解釈はきっと人それぞれですね。僕が思うことは、結果は変えられない・・・けど、結果が出るまでの過程は変えられるということです。

僕が言いたいこと分かって頂けますか。

結果は他人が決めたり、自分自身がやったことの成果だったりもしますよね。

だったら、結果が出るまでの過程を変えるしかないですよね!そう思いませんか。

僕は、そう信じて行動をしていきたい!、と思っています。

が、実際なかなかそうはうまくいきませんよね 苦笑。

僕はもともとウジウジした性格で心配性なので 笑。

たまにはこういう話もいいですよね。

ではまた次回。

治療の適応とは?の話

おはようございます。やっと梅雨に入りました。こんなに遅かったっけ?って感じです。湿気がほんとに嫌いなので早く終わって欲しい気もしますが、夏は夏で苦手です。だって、脱いでも脱いでも暑いじゃないですか。もう勝てませんよね。僕は、どう頑張っても勝てない相手は苦手ですね。暑くて良い部分ももちろんあると思うんですよ。思うんですけどね・・・。

今回は久しぶりすぎる投稿なので、ちょっと獣医っぽい話で。

整形外科学的な疾患で手術する?しない?の話。もちろん、その病気の種類によって異なりますよね。

わかりやすいところで・・・前腕(橈尺骨トウシャッコツ と呼ばれます)の骨折であれば、何かしらした方が良いですね。何かしらした方が良い、というのは、放置しない、と言うことです。放置したとして、骨折した部分がくっついたらラッキーとしか言いようがない、です。無責任っぽく言うと、よくくっついたねー、です。骨はくっついたけど・・・動物、(動く生き物)が、動きやすくくっついているか、ということが重要です。もし動きやすくくっついたら、もうこれは一生分の運を使い果たした、と言ってもいいんじゃないか、と思います(半分マジで思っています)。

何かしらした方が良いの”何かしら”の中には副え木とかギプスとか、手術が含まれます。副え木やギプスでも(うまく)治ることもありますが、適応を間違えたらうまく治ることはないです。俗に言う、包帯、だけで治る骨折もあるかもしれませんが限られます。これこそ、適応を間違えると悲惨なことになります。

適応が重要なんですね。

長くなってきたので、今回はこの辺で。次回以降、いろいろな治療法の適応について書いていけたらな、と思います。

動物の靱帯損傷と言えば 1

こんにちは。またまた久しぶりに記事を書きます。いかがお過ごしでしょうか。ゴールデンウィークを感じることができた方も、普通の日常だった方もいると思いますが、2週間近く経った今はもうすっかり日常ですよね。これはみんな平等です、ハイ。平成最後の・・・のフレーズの後は、もちろん、令和最初の・・・ですね 笑。なんかのニュースで、日本の元号が代わったことについて他の国はとくに気にしていない(知らない)と伝えていましたが、当たり前といえば当たり前なのかな、とも思います。僕が他の国の元号があるのかないのか、あったとしても知っているかと尋ねられれば、知らない、と答えるしかないですね 笑。海外で生活されている方や海外の方と仕事をされる方は、そもそも西暦しか使わないんでしょうけど。獣医さんでも、動物の年齢を確認するときもそうだし、カルテの記載日を追っかけるときもそうですが、西暦と和暦がごちゃ混ぜだと、とっさにはわかりませんよね。個人的には、元号がある、のは結構好きですね。

さて、獣医っぽい話・・・動物病院に勤める獣医さんで、獣医師免許取得後、整形外科を少しでも勉強したことある獣医さんは、きっと一度は聞いたことあると思います。動物の靱帯損傷!と言えば、前十字靱帯(ゼンジュウジジンタイ)の損傷、と、”一発即答”、ですね 笑。もうこれ以外を言うなら、それはもう、知ったかぶりか当てずっぽう、ですね、きっと。そうでもないですか 笑。側副靱帯損傷(ソクフクジンタイソンショウ)、とか言いたいかもしれませんが、どこの?、ってさらに質問されて、すぐに答えられるような、めちゃめちゃ起こりやすい場所、ってそんなない気がしますね。いやいやいや、と否定される獣医さんもいるかもしれませんが・・・僕は少なくともそう思っていますね。前十字靱帯の損傷は、人でもありますね。とくにスポーツ選手です。柔道、相撲、ラグビー、サッカー、野球、フィギュアスケート、アイスホッケー、などなど。スポーツ選手に比較的多い・・・ということは、そうです、動きに伴って起きることが多そうですね。じゃあ動物は・・・というと、そんなことないですね。

長くなってしまったので、次回以降に 笑。

 

同じ事を同じように行い、そして長く続けること1

こんばんは。もうすぐゴールデンウィークですね。東北地方(の真ん中らへん)は今週が桜満開の様子です。関東地方はとっくに終わってるようですね。ゴールデンウィーク・・・小動物の動物病院に勤務するスタッフにはまたしてもあんまり関係ないでしょうか。でも病院のオープンしている時間が普段の休日同様に短くなる、とかはありそうですよね。ゴールデンウィーク中午後は休診になるとか、だったらちょっとゴールデンなウィークですね。まあ飼い主さんの立場だったら、ゴールデンウィークとはいえオープンしてて欲しい、と思いますよね。これはヒトの病院と同様ですね。

さて、同じ事を同じように行い、そして長く続けること・・・最近引退したプロ選手もよく言っていましたよね。”ルーティーン”。いつから、こんなに万人が使うようになったのでしょうか。一昔前は、外国かぶれのヒトしか使っていなかったような気がしますが。

でもその”ルーティーン”がやっぱり獣医さんの診療においても重要だと僕は思います。(診察対象の動物に対して)いつも同じ触り方をする、X線写真をいつもと同じようにように撮影する、X線写真をいつもと同じ見方をする、ことによって、異常を検出する精度が上がっていきます。

これ間違いない。ゼッタイ。

いつも同じ事を同じように行い、そして長く続けること、が一流になるための”唯一の道”かどうかはわかりませんが、その道の一つだと僕は思います。

診断アプローチとは、の話1

こんばんは。いよいよ4月ですね。みなさんの周りのサクラは開花しましたか。僕の住んでるところは、公式には開花しているようなんですが、満開には少し時間がかかりそうです。

今回は、少し医療っぽい話。

診断アプローチ・・・難しそうに聞こえますよね。でも、難しい、とかではなく、病気にかかっているかもしれない動物に相対する獣医さんが当然やるべき、病気を診断するまでにたどるべきある程度決まった道筋、と言っても良いですね。

本当は、人間のお医者さんも当然やるべきなんですが、そうでもないお医者さんが多過ぎです(僕の通う病院の先生方だけかもしれませんが)。マジでちゃんと見てくれよー、といつも心の中で叫んでいます。

とくに動物は、前にも書きましたが、自ら話すことができない(痛いところや不安を伝えることができない)ので、飼い主さんの話を一生懸命聞きましょう、ということでしたよね。では、飼い主さんが動物をちゃんと見ていない、獣医が何を聞いても、いやーちょっとわからないです・・・、など回答が曖昧な場合は、動物本人の仕草、姿勢や反応を見るしかない、のです。

長くなりそうなので、続きは次回にします・・・to be continued ということで。

 

二次診療施設の存在価値の話 1

おはようございます。着る服の選択が難しい季節ですね。朝とか超寒いけど、日中は陽が出ると暖かいし、でも仕事帰りはまた超寒かったりする・・・正直苦手ですねこの季節。でも寒いのはほんとに嫌なので、僕はいつも厚着気味です 笑。

皆さんは、ご自身または知人のために、二次診療施設に行ったことはありますか。僕は自身の病気で行ったことあります(ちなみに今も定期的に通院しています)。そこの初診の時には、紹介元の病院が準備してくれた、厳封された紹介状を持って行きました。緊張しました。

たぶん(僕はそうです)、二次診療施設にわざわざ紹介状まで持って、その施設の都合に合わせて予約を取ってわざわざ行く、ということは、何らかの明確な目的を持って行くんですよね。なんかこう、解決したい問題があって、それが全部解決しなくても、何かしらの解決の糸口になる情報とか対策とか治療方針の提示とか、がやっぱり欲しいですよね。それがもらえない(目的が達成されない)と、肩すかしというか、納得できないというか、がっかりとういか、それで僕はどうすれば?というか・・・欲しがりすぎですか? そんなことないですよね 笑

僕は、獣医療でも、二次診療施設と名乗るからには、他の動物病院から紹介されて診察を受けているわけですから、動物とその動物の飼い主さん(+紹介元の獣医師、動物病院)の目的を達成しなければ、二次、の存在価値はないんじゃないのかな、と強く思います、と言う話でした。

 

この子は痛みを感じているのですか?という質問は答えに困るときがあります、の話

こんにちは。関東地方も雪が降っているそうですね。飛行機が結構欠航してますね。天気が不安定の中、朝早起きして空港までせっかく行ったのに欠航だったら、相当ヘコむと思います。だからといって、航空会社もイチかバチか決行するわけにもいきませんからね。とにかく、みなさん、お気をつけください。

動物病院で働いていると、飼い主さんから、この子は今痛みを感じているんですか?と質問されることが多々あります。いくら獣医さんといえども、動物とお話しできるわけではないし(ネットでは、犬と話せる獣医さんもいる、というのは見たことありますが、うらやましい限りですね)、五感を駆使した検査を行ったとしても、全てを検出できるとは限りません。残念ながらそうなんです。どうかご理解ください。僕なんかは自分の能力が足りないんだなぁ、と落ち込むときも度々あるわけです。じゃあどうするのか?というと、やっぱり動物の動きや生活パターン、を観察するのが一番ですね。触診などですごく痛みを訴えていた頃はできていなかった、段差に飛び乗る、といった行動ができるようになった!というのであれば、痛みは減っているのだろう、と判断できます。

獣医さんは五感を駆使した検査、飼い主さんは動物の動きや生活パターンの観察、が痛みの有無、程度を知るためには重要なんですね、というお話でした。

獣医さん向けのセミナーは星の数ほど・・・の話

こんばんは。今日は急に寒いですね。でも異常にあったかい日もありましたね。

ちなみに、僕の自宅のある地域と職場のある地域の気温の差は、きっと2℃くらいありますね。自宅出るときは、今日はあったかいなぁーってノー天気に思ってたら、職場の最寄りの駅に着いたら、さみぃーっていう。僕ひとりあるあるです 笑。

さて、今回の記事のタイトル、獣医さん向けのセミナー、は、ホントにめちゃめちゃありますね。星の数ほど・・・という表現をしても過言ではないと思います。だから獣医さんは、やろうと思えば、いつまでも勉強できちゃうし、たとえ年を取っても飼い主さんと動物のために勉強し続けなきゃいけないんです・・・トホホ、でしょうか。

僕はそうは思いません、心の底からです、ハイ。だって、ずっと勉強できちゃうってすごくないですか。言い方変えると、可能性は無限、ってことですよね。でもちょっと前まで、これは良い薬だ、とか、これは良い治療法だ、とか大げさに言ってたのに、あるとき急に否定されたりするので、情報のアップデートは正直大変、と思うときはもちろんあります。

結局僕が言いたかったのは、セミナーはたくさん行われていて、獣医さんが得られる情報はたくさんあるんですけど、情報を提供してくれるセミナー講師の考え方が重要だなぁーってことです。伝わんないですかね。伝わんないですよね 笑。

この話は、またしましょうね。

膝のお皿が外れてる?

おはようございます、か、こんにちは、かわからない時間帯ってありますよね。今まさにそんな時間帯です。おはようございます、と言うにはそんなに早くないし、こんにちはと言うには早すぎる気がします・・・でも挨拶は大事ですから、はい。

膝のお皿が外れる・・・の話です。そうです、パテラ、って日本では勝手に膝蓋骨脱臼と同義的に使われている表現されているあの病気です。実は膝のお皿が外れる方向にも多い方向というものがあります。そうです、体の中心側への(内側への)脱臼ですね。

膝蓋骨脱臼の中でも膝蓋骨内方脱臼(シツガイコツナイホウダッキュウ)と表される病気が多いわけです。膝のお皿が内側に外れたら足はどうなってしまうのか?それは膝のお皿が外れているときの足の見た目を考えると少し分かるかもしれませんね。膝のお皿が内側に外れると、そもそも膝だと言われる場所、大腿骨(ダイタイコツ、膝より上の骨、太もも部分の骨)と脛骨(ケイコツ、膝より下の骨、すね部分の骨)の間の関節が、体の中心から見て外側に向きます(膝蓋骨は内側に外れていることを忘れずに)。膝が外を向く・・・どういう状態ですか・・・?そうです、O脚(オーキャク)ですね。

ヤバイです・・・膝のお皿の話に終わりが来そうにありません。

ニーキャップのハナシのツヅキ

おはようございます。テニス、盛り上がっていますね。いいね!、ですね。僕はテニスを真剣にやったことないのですが、小さい頃はある程度運動神経はあった方で、それなりに楽しめる程度ですが、できてた記憶があります。でもテニスよりテーブルテニス(卓球ですね)の方が好きで、”シェイクハンド”で一生懸命やりましたね。今でも温泉宿に行って、卓球場があるとウズウズしてしまいます。

ニーキャップ、膝蓋骨、の脱臼の話の続きです。みなさんは、膝蓋骨脱臼(ヒザのお皿の脱臼、です)という病気にどのような印象をお持ちでしょうか。

獣医さんと飼い主さんで違いますよね、きっと。僕の印象は、患者さんとして出会う機会がすごく多い!、ですね。あと治療が簡単ではない!、という感じでしょうか。ただ、多くの獣医さんが思っていると思いますが、診断は比較的容易ですね。飼い主さんご自身が気づく、ことも少なくないですね。これがちょっと良くないと思っているのですが、膝蓋骨(ニーキャップです)が外れて、元の位置に戻ることが日常的に起きているということです。さらに、動物が痛がる様子(キャンキャンと鳴く、など)がないので、ついつい放置してしまう傾向にあります。まあまあ昔ですが、朝の情報番組の、お家で飼われているペットを紹介するレギュラーコーナーで、かわいくスキップする○○ちゃん、とナレーションがついていました。いやいやいや、あの歩き方は、膝蓋骨が外れてるんじゃない・・・?、と疑いの目で見ちゃいましたね。完全に獣医目線です、はい。普通に歩くときもあるし、たまにスキップする・・・しかも最近機嫌が良いのかスキップする回数が増えている、という・・・大丈夫かな、と心配になった、という話です。